こんにちは。
石﨑遊太です。
突然ですが先日、「委員会でなにをしてるの?」というご質問を頂戴しました。
確かにわかりにくいですよね…
そこで実際の委員会がどうだったのかをお話しするというよりは、そもそも委員会ってなんぞや?という疑問にお答えしたいと思います。
まず、三浦市議会を構成する委員会には、下記の3つがあります。
・常任委員会
・議会運営委員会
・特別委員会
これらは地方自治法第109条に設置の根拠があります。
(設置が義務として規定されているわけではない)
常任委員会では、議案・請願・陳情に関する審査や、市の事務に関する調査が行われます。
※市のHPより抜粋
私は都市民生常任委員会に所属しています。
三浦市議会では総務経済と都市民生の2つの常任委員会に分かれていますが、例えばお隣の横須賀市では
・総務常任委員会
・民生常任委員会
・環境教育常任委員会
・都市整備常任委員会
の4つに分かれているようです。
それぞれの自治体によって常任委員会の構成や名称は異なっており、これは人口規模(≒議員定数)によるところが大きいと言っていいかと思います。
例えば議員定数が50人いる自治体で常任委員会が2つにしか分かれていなかったら、委員一人ひとりが意見を述べたり質疑する機会は確実に少なくなりますし、合意形成も難しくなるからです。
逆に考えれば、常任委員会の数が少ないということは、それだけ委員一人が抱える政策領域は広くなるわけですから、個人的にはたくさん勉強できるいい環境だと思っています。
※もちろん、所属している委員の領域でしか議員活動ができなくなるわけではありませんから、ご安心ください。
さて、ここまでが常任委員会の大枠の説明です。
もう一つの委員会である議会運営委員会については、またまた市のHPを抜粋!↓
簡単に言えば、議会を円滑に運営するための事項について協議する場、という感じでしょうか。
ちなみに石﨑はこちらの委員会にも所属しています。
最後に、特別委員会です。
こちらについては、特定の事案について必要に応じて設置されるものになります。
例年設置されるレギュラーな特別委員会として予算審査特別委員会(3月)と決算審査特別委員会(9月)がありますが、それ以外にもイレギュラーなものとして、例えば過去には議会基本条例に関する審査を行うための『議会基本条例策定等特別委員会』や使途不明金問題を調査するための『三浦国際マラソン事業に関する調査特別委員会』などがありました。
※なお、今現在設置されている特別委員会はありません。
これら以外にも全員協議会や議会だより編集委員会といった任意の協議体がありますが、委員会全般についてはこの辺にしておきましょう。
繰り返しになりますが今週水曜日に行われたのが、私が所属する都市民生常任委員会(での審査)になります。
議会に提出された議案はまず、議員全員に対する本会議での議題となります。
本会議において議案提案者からの説明があり、質疑の時間が設けられます。
その後、議案についてさらに詳しく審査するために、陳情・請願も含めた内容が議長から各常任委員会に割り振られて送付(付託)されます。
この付託を持って、初めて委員会での審査が可能となります。
…んー、
我ながらわかりにくくてすみません。
図解とかにしたらもう少しわかりやすく説明できると思うのですが、このあたりは希望があればということで。
私自身があんまり端折って説明されると逆に理解できないタイプであることに加え、自分の中での整理をするためにあえて少し細かく書いていますが、ささーっと流していただければと思います。
実は今回の定例会、提出された議案が全て総務常任委員会の所轄であったため、都市民生常任委員会に付託される議案はゼロでした。
先輩議員に聞いても、結構珍しいケースとのことです。
そのため、今回都市民生常任委員会で審査するのは陳情のみとなりました。
(逆に総務常任委員会に割り振られた陳情はゼロでした)
実際今回付託された議案と陳情内容をそれぞれ見てみましょう。
今回、請願はゼロでしたが、陳情と請願については、市の行政に関する意見や要望があれば誰でも市議会に提出できるものです。
議員の紹介がないものを陳情、あるものを請願と呼びます。
取り扱いについても若干の違いがあり、陳情は本会議での審査を行わずに委員会での審査がそのまま当該陳情の審査結果となる一方で、請願は本会議で紹介議員が趣旨説明を行い、委員会での審査終了後、本会議の場で採決が行われることとなります。
そもそも請願とは、日本国憲法第16条に規定された国民の権利の一つであり、国または地方公共団体(地方自治体)に対して文書により意見や希望を表明することを指します。
地方自治法第124条において、請願については規定があるのですが、実は陳情については明文規定がありません。
そのため地方議会では、それぞれの規則や要綱で陳情の位置付けを定めています。
三浦市においても陳情書処理規定で陳情の扱いが定められており、文書を提出するだけではなく、申し出を行えば直接、委員会の場において趣旨説明を行うことも可能です。
これらの陳情について、必要に応じて各委員が陳情者や市の担当職員に質疑を行って理解を深めた上で、審査を行います。
ちなみに委員会での審査結果の区分については
- 了承できるもの
- 了承できないもの
- 継続して審査を要するもの
の3パターンが原則となっています。
以上、委員会全体のざっくりとした構成や審議内容、プロセスについてご理解いただけましたでしょうか…?
この前提知識が頭にあると、定例会全体の流れが少しイメージしやすくなるのではないでしょうか。
実際の議案、陳情に対する私の賛否の詳細については、議会が閉会した後にあらためてこちらでアップしたいと思います。
既に市の職員とは個別にお話を聞いたり意見交換をしたりしていましたが、委員会という公の場で発言するとなるとやはり緊張感が高まります。
職員の立場からすれば議員から突拍子もない質問が来ることも想定して準備しなければならないわけで、より大変だと思います。
職員を不必要に困らせることのないよう、でもしっかりと市としての考え方や意図を伝えてもらえるよう、質問の内容や聞き方には一定の配慮が必要だと感じました。
この辺りも一般質問と同じですが、いかにそれぞれの施策について普段からアンテナをはって、市民や職員と対話を繰り返し、自分で勉強し続けているかが重要なんだと思います。
三浦市市議会においては、委員会は議場での本会議と異なりYouTubeでの配信はありません。
しかし本会議と同様、市民の皆さんも傍聴ができますし、議事録も公開されます。
当たり前のことではありますが発言の一つ一つに意味と責任を持ちながら、これからも委員会に臨んでいきたいと思います。
“議員の仕事見える化プロジェクト”(勝手に命名)の一環として、初めて委員として参加した常任委員会をメインにまとめてみました。
「ここがわからない」
「もう少し詳しく教えてほしい」
等ございましたら、遠慮なくご連絡ください。
また、私も先輩や事務局に教えていただいたり、自分で条文や文献を読みながらまとめている内容になります。
もしかしたら誤りがあるかもしれませんが、その場合は修正箇所がわかるようにして追記したいと思います。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
石﨑遊太